本格ミステリ紹介所

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電子書籍化に際して恐ろしい罠を仕掛けたミステリ【硝子のハンマー】 

~カバーイラスト・デザインが頻繁に変わるミステリ~
貴志祐介『硝子のハンマー』KADOKAWA

 

 

 

あらすじ

 

日曜日の昼下がり、株式上場を間近に控えた介護サービス会社で、社長の撲殺死体が発見された。エレベーターには暗証番号、廊下には監視カメラ、窓には強化ガラス。オフィスは厳重なセキュリティを誇っていた。監視カメラには誰も映っておらず、続き扉の向こう側で仮眠をとっていた専務が逮捕されて……。弁護士・青砥純子と防犯コンサルタント・榎本径のコンビが、難攻不落の密室の謎に挑む。

 

引用元:KADOKAWAオフィシャルサイト

(https://www.kadokawa.co.jp/product/200704000297/)

 
忙しい人向け(三行)

厳重なセキュリティの
オフィスビルで
密室殺人が起きる。

 

主要登場人物

榎本 径(えのもと けい)
防犯ショップの店長。飄々とした雰囲気の男性。

 

青砥 純子(あおと じゅんこ)
弁護士。正義感と知性を兼ね備えた女性。

 

頴原 昭造(えばら しょうぞう)
ベイリーフ社・社長。
組織の絶対権力者であり、パワハラ気質。

 

頴原 雅樹(えばら まさき)
ベイリーフ社・副社長。効率と生産性を重視している。
社長にも一目置かれており、怒鳴りつけられることはない。

 

久永 篤二(ひさなが とくじ)
ベイリーフ社・専務。好々爺然とした風貌。
社長のご機嫌を取り結ぶことに長けており、怒鳴りつけられることはない。

 

松本 さやか(まつもと さやか)
ベイリーフ社・副社長秘書。物怖じしない性格。
とある劇団の女優を務めている。

 

特徴

暗証番号、監視カメラ、防弾ガラス等々の厳重なセキュリティで補強された密室です。


前半は青砥純子と榎本径の視点で、後半は犯人の視点で物語が進みます


倒叙ミステリが好みではない場合はお気をつけください。

 

この小説に向いている人

・密室が好き。
・人間の葛藤や苦悩を描く小説が好き。
ハウダニット(どうやったか?)とホワイダニット(なぜやったか?)の両方が好き。

 

この小説に向いていない人

・長い作品を読むのは苦手。
・介護に関する話題に触れたくない。
登場人物の生い立ち等に興味がない。

 

まとめ

防犯探偵・榎本シリーズの記念すべき第1作目。


文庫版には法月綸太郎の著者へのインタビューが収録されています。


ただし一点だけ注意事項がありますので、お気をつけください。

 


シリーズの刊行順がわかりづらいので、以下に明記しておきます。あと注意事項も。

 

防犯探偵・榎本シリーズの第1作目

貴志祐介『硝子のハンマー』KADOKAWA

 

 

防犯探偵・榎本シリーズの第2作目

貴志祐介『狐火の家』KADOKAWA

 

 

防犯探偵・榎本シリーズの第3作目

貴志祐介『鍵のかかった部屋』KADOKAWA

 

 

防犯探偵・榎本シリーズの第4作目

貴志祐介『ミステリークロック』KADOKAWA
文庫版です。

当ブログでの紹介記事はこちら。

 

 

防犯探偵・榎本シリーズの第5作目

貴志祐介『コロッサスの鉤爪』KADOKAWA

 

 

 

注意事項

2004年に単行本が発売され、2007年10月に文庫化もされました。
その文庫版には法月綸太郎の著者へのインタビューが収録されています。

ですが……
電子書籍にはなぜかインタビューが収録されていません。
付録を楽しみにしている方はご注意ください!